作画 | ストーリー | 音楽 | |
---|---|---|---|
総合 | 8 | 9 | 9 |
最高 | 10 | 10 | 10 |
最低 | 8 | 8 | 8 |
平均 | 8.6 | 9.3 | 9.3 |
投稿者: ペル - 投稿日: 2009/05/01
最近観始めたばかりですが、既に何度も観ています。
能く練り上げられた、
都市生活についての寓話
といった趣き。
(都市生活なんて想像だに不可能な地域に住む方々にこそふさわしいアニメなのに、何故東京大阪以外で放映されなかったのか。当時の会社の事情以外の邪推もしたくなります。)
落ち着いた色調の風景・建物やアイテムのデザイン、最初の辺りは少し手探りしつつも6話からラストにかけて怒涛の攻めを魅せる音楽など、
アート作品としてもかなり高く評価されているのは、このサイトに限らず数々のブログや通販サイトに書かれてある通りで、私も賛同します。
登場人物の顔立ちが若干エヴァめいているのは、この作品でも謎を多く残されたままにしますよ、って暗示でしょうか。
その位にかなり力業なファンタジー世界の設定なせいか、登場人物がこの都市世界の禁忌に触れてもがくほどに次々と予測不能な動きが現れ、禁忌の最深部までもが描かれていくのにそれでも「この世界をそのままに受け入れて!」って意気で、自然に飛び交う「話の次いで」以上の説明なんて無粋な事はしません。
難点としましては、
パン屋でのやりとりや廃工場の内部など、オールドホーム以外のいくつかの場所でのストーリーについて結構雑だなと感じてしまいました。
そのせいか、作品から提示される謎かけや言葉にそのまま素直には直面できず、ラストに向かう畳み掛け以外には今ひとつ感情的な深まりに欠けた印象を持ちました。
「空の笑顔を貼り付ける」の一場面でこの不手際が解消されるなんて全然思いませんが、
この辺りの微温さも都市生活についての寓話として既に狙っていたものならば、アッパレですよ。
それにつけても話を進めるテンポは絶妙であり、落ち着いて観ていられるのに飽きさせません。
…いくぶん詳しく、批判的にも書きましたが、まだ観ていない人には必ず観て欲しい作品です。
投稿者: ブラッドベリー - 投稿日: 2008/06/21
リアルタイムで観てた頃はなんか綺麗なアニメだなー程度の感慨しか
持たなかったが、数年たって改めて観て価値が分かった気がする。
作画はシンプルで落ち着いた色彩。背景の美しさは秀逸。
音楽も素晴らしいです。穏やかながらも展開にマッチした、
全体的にノスタルジックな楽曲が多いです。オープニングテーマは
映像込みで特にお気に入り。
さびしいような、うれしいような不思議なカタルシスを味わえる作品です。個人的にネムの話(5話だったっけ?)が可愛くて好きです。
投稿者: 鯨 - 投稿日: 2007/12/20
落ち着いた感じの雰囲気がかなり良い。最後は泣けます。いろんな人に見てもらいたい隠れた名作。
投稿者: ホワイトカフェ - 投稿日: 2007/08/23
絵
水彩画のように淡く描かれた作画は、アニメ絵の乱雑さがなく美しかった。
音
神秘的なBGMはこの不思議な物語の中に調和し、幻想的な世界観を見事に創り出している。
声
広橋サンのあの清涼感!
素晴らしい演技だった。
話
今まで見たことのない程、不思議な物語。前半はゆったりとした流れ。穏やかな展開。世界感に感じ入るには十分でした。
そして後半。夏の終りと別れの始まり。
私はあの鮮明な心情描写に魅了されてしまいました。アニメでここまで感情移入したことは初めての経験でした。
追
『隠れた名作』まさにその通り。この作品はもっと多くの人間が見て、評価されるべきだったと思う。(アメリカではかなり絶賛された)
「萌え」と「戦闘」がほとんどを占めるアニメ界に、こういった作品があることは非常に素晴らしいことだと思う。
投稿者: 中ぴ連会長 - 投稿日: 2006/09/26
セピア調に抑えた色彩設計が美しい。乱れも少なく、TV作品としてはかなりの高クオリティと思う。演出も派手さはないが手堅い。
ストーリー面は、独特の世界観と登場人物の心理描写の細やかさが素晴らしい。初めの方は穏やかな雰囲気だが、六話以降は重い展開が待ち受けており、十三話で全てが見事に収束する。主演の広橋涼のフレッシュな演技が魅力的。
音楽は透明感にあふれ、この作品の世界観ととてもマッチしている。EDの「Blue Flow」は名曲。
隠れた名作。未見の方は是非レンタルでも借りて観てほしい。全話観終わった後で、きっと爽やかな感動が視聴者の胸をいっぱいにすることだろう。
投稿者: kokushirou - 投稿日: 2006/09/05
私の転機となった作品。それが、この「灰羽連盟」です。まず前半は淡々と見、それほど自分にとって意識する作品ではなかったのですが、後半に入り、話が進むにつれ、どんどんその世界に吸い込まれ、すぐにその虜となってしまいました。もう、最終回では何度泣いたことやら。そして、柔らかな作画(安倍氏のを参考?)と世界を包みこむ暖かな音楽、それと登場人物達が織り成す、優しい、優しい小さな世界・・。何もかもが、荒んでいた私の心を、解きほぐしてくれました。・・今も愛するこの作品を皮切りに、原作者である安倍氏の、すばらしく、美しい多くの他作品にも巡り合うことができました。その意味でも、「灰羽連盟」は私の心に残る最も偉大な、そして、優しい、優しい支柱です。
投稿者: コン - 投稿日: 2006/01/15
高い壁によって外の世界と完全に隔離された街、「グリの街」
その壁には特別な力があると言います。
そこに住む人達は皆、穏やかに暮らしていますが
その街には灰羽という人でもなく、天使でもない
背中に羽を持ち、光臨を浮かべた若い灰羽が住み着いています。
彼らは壁の外から転生してやってきます。
そんな灰羽達の物語です。
新米灰羽のラッカがやってくる所から物語が始まり、
5話までは穏やかにマッタリとグリの街での生活が描かれています。
しかし、6話以降は豹変してしまいます…
って紹介文になってますね(汗
感想
独特の空気を持った珍しい作品だと思います。
作画はとても綺麗で、小道具まで繊細です。
ただ、崩れてしまう回も存在するのが残念です。
ストーリーは痛々しいほど重くなる所があります。が、
全ては13話に収束されています。
最後のBパートは怒涛の展開で、アニメで初めて泣いてしまいました。
ある人物の苦悩と自分の過去(現在)の悩みと重なると、大化けする作品だと
思います。