映画 劇場版 テニスの王子様 二人のサムライ THE FIRST GAME のレビュー

4/5 投稿者: 中ぴ連会長 - 投稿日: 2006/09/17

チープさやバカ要素もあそこまでゴージャスに突き抜けると、とてつもない名作となりうることを証明した一品。私の知る限り、最強のバカアニメ映画。
作画は劇場版なので当然ではあるが、かなり良好。冒頭回想シーンとラストの光を反射する海面の作画はとてもセンスが良い。また、青学メンバー同士で練習試合シーンは、躍動感を感じさせる巧みなカメラワークだった。手塚ゾーンのシーンは腹がよじれるほど笑った。あの絵コンテ切った人には笑いの神が降りてたんだろう、きっと。ただ、難を言えば複数の人間が絵コンテ、演出を担当してるので演出のクオリティにかなりばらつきがあるのが気にはなった。
ストーリーはご都合主義の見本市で、突っ込みどころを笑いながら楽しむのが正しい観賞法。ゲストの西岡徳馬氏の「仕事ですから」的投げ遣りな演技が、チープさを引き立てる極上のスパイス。
音楽は渡辺チェル氏がアニメ音楽としてのツボを押さえた作曲をしている。個人的に手塚ゾーン発動の時の無駄に壮大なオーケストラが好きだったりする。
男女問わず全てのバカ映画ファンに激しくお勧めしたい作品。きっと心の底から笑えるはず。